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今、できること

今日は気持ちの良いお天気で、和やかな気持ちになりますね。
先ほどまで書道をしていて、今、一休み中です。

明日から師走、本当に時の流れは早いものですね。
残り一か月、やるべきことは残していないか・・・う~ん、結構ありますね。

ちょっと書道から離れる事なのですが、この一か月の中で、
親戚の者二人の癌が発覚しました。二人とも叔父です。
実は私の父も癌で既に死去しているのですが、色々と考えてしまうんです。

癌に限りませんが、治る人もいれば、残念ながら治らずに一生を終える人がいる。
もっと言えば、癌にかかる人もいれば、生涯、大きな病気にかからずに一生を
全うする人もいる。

父が亡くなった時、私自身、相当辛く、立ち直るまでかなり時間がかかりました。
その間、ずっと「神」に問いかけたのは、何故、父は癌にかかり、
平均寿命まで、まだ20年以上もあるのに、どうして今?と。。。

でも、もっと辛い経験をされた方もいる訳で。
今回のテロの被害者もそうですよね。交通事故や、昨今の通り魔事件なども。
やがて来る自分の死を考える間もなく、命を奪われた人もいるんですよね。

どちらが幸せだの、不幸だの、、、現在、生きている私には軽々と口にできませんが、
言えることは、自分の命も、明日どうなるかわからないという事。
そう思うと、私は毎日、筆をとる日は、何となくだらだらと書く気持ちになれません。
もし、明日不慮の事故で私が死んだ時、部屋に広げられている「絶筆」が
ひと様に晒された時、それが恥ずかしくないものでありたいという気持ちが
次第に強くなってきました。

自分の字に責任を持てるのは自分自身以外、居ないのですから。
そして、今日、無事に生きていれることへの感謝と、苦しみの中にいる人への
サポートは忘れたくないですね。




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繰り返し

休日はなるべく大きな紙に書くようにしています。
今夜も、目下、臨書を進めている嵯峨天皇を全紙に書いてみました。

081125_023055.jpg

平日はゆっくり書く時間もないので、ほとんど半紙での書き込みを中心に、
休日は平日半紙で書いた部分を大きく展開する、というパターンが最近の定番です。
大きな紙に書くのは創作における構成力を身につける為です。
半紙で書いてから、それを大きな紙へ書いてみて、の繰り返し。

書道は繰り返しの連続です。
繰り返し書いていれば、絶対に自分に返ってきます。
でも怠ければ、どんどん「貯金」が減っていきます、テキメンに。
「貯金」は、すぐに貯まる場合もあれば、なかなか貯まらない期間があって、
ある時期をこえてからぐんぐん貯まる場合もあるように感じます。

これは書道だけではないですね、どんな世界にも通じると思います。
一流のスポーツ選手も、毎日の地味な練習をどれほど積んでいることか。

繰り返すという一見単調な作業ですが、決して何も考えずに、という訳にはいきません。
同じ作業の繰り返しなのに、毎回、考え悩み、
また、時には新しい発見があって関心したりするものです。
ですから、何度同じものを書いても毎回、緊張感と新鮮さがあります。

自分を信じて、とにかく繰り返していれば、書道の世界では必ず道は開かれます。
だから、書道をしている人、これからしたい人には是非、力まずゆっくり「貯金」しながら
しっかり繰り返しをしてほしいと思っています。
才能なんて、、、あんんまり関係ないです。
でも、一生懸命書いた枚数は絶対に裏切らないから、ただ自分を信じて。



また、ぷらっと・・・

金沢へ一泊で行ってきました。
IMGP0609.jpg

金沢へは始めての訪問。
さすが加賀百万石。見たもの全てに関心してしまいました。
何せ一泊なので、定番の兼六園、金沢城公園、それから金沢21世紀美術館を中心に
駆け足で観光してきました。
それから、もう一つの楽しみの九谷焼や輪島塗も少しですが、見てきました。
やっぱり伝統って素晴らしいものですね。
日本に生まれてきてよかったと改めて思いました。

天気予報では日本海側はずっと雨で、初日は降ったりやんだりの天気でしたが、
二日目はすっきりと晴れて、ご覧のように素晴らしい景色を堪能できました。
自称、「晴れ女」の私ですが、今回も神が味方してくれたようです。

IMGP0597.jpg

色づいた紅葉があまりにも美しく、青空をバックに撮ってみました。
四季がある事が当たり前のように過ごしていますが、季節の移ろいを感じる事が出来るのは
とても贅沢な事なんですよね。

今回は移動時間も結構かかり、歩くことも多く疲れた旅行ではあったのですが、
とても充実した内容の旅だったので、帰宅してからもあまり疲れを感じません。

日本って世界地図で見ると小さい国ですが、いやいや広い国です。
さて、次はどこへ行こうかな。
(ブログを見てると旅行ばかりしているように見えますが(汗)、書道してますよ。)


日常生活の中の「書」

最近、毎日がバタバタしておりまして、ブログ更新が遅れ気味です。

というのも、OL(広報ウーマン)兼書道家の私として、この時期は
会社の広報活動がもっとも活発な時期で、かなりのエネルギーと時間を
会社で使い果たしてしまい、平日は帰宅したら食事して寝るだけになってしまい、
これも言い訳だとわかりつつも、どうしても書道がスローダウンしてしまいます。

と、こんな毎日の中、金曜日の午後、「あともう少しで週末だからもう一仕事頑張ろう」
と自分に言い聞かせながら仕事していたところ、しょっちゅう一緒に仕事をしている
他の部署の男性がふらっと私のデスクに立ち寄ってきたんです。

用件はなんと香典袋の表書き。
それも会社の名前と社長の名前の二種類。
こうなるとむげに断る訳にもいかず、仕事の手を止め、会社の備品の筆ペンを探して
二枚の香典袋の表書きをしました。

実はこの手の依頼、結構あって今年も何回か書いています。
目録を書いた事もあります。

私が書道をしていることを知って頼って頂くのは本当に嬉しく有り難いのですが、
熨斗袋の表書きなど、生活に密着している「書」については
本来は自分が自分の字で書くべきだと思っています。
本当は全ての人が自分の名前はさらりと毛筆で書けるべきなんですけれどね。
このとき、上手い、下手の前に自分で心をこめて丁寧に書く事が重要なんです。

だから今回に限らず香典袋や祝儀袋の表書きが下手だからお願いしたいと言われると
少し複雑な気持ちになるんですよね。

こんなところでも「書道」は求められています。
日常の生活で求められている書では、古典の理論やテクニックは求められません。
(もちろん、あればそれに越した事はないですけれどね)
ですから、もっとリラックスして苦手意識を取り払って、自分で書いて欲しいです。
受け取った側でも、「その人の顔」が見える字の方が嬉しくないですか?

今年の年賀状の宛名は、ぜひ多くの人がパソコンから離れてほしいな。
何度も言います、「心をこめて、丁寧に」ですよ。





学ぶ姿勢

風邪もほぼ治り、今日は大きな作品を手がけました。

正しくは、一度書いたもののやり直しです。
先月、先生に見て頂き、いくつかアドバイスをいただいたので
実際にそのアドバイスを反映しながら書いてみました。

やっぱり(というか当然)、先生のアドバイスは的を得ていると感じました。
souzai2.jpg

書道に限らず学ぶことは謙虚な姿勢、聞く耳を持つ姿勢がとても大切だと思っています。
どんなに自分一人で一生懸命頑張っていても、師や先輩の経験にはかないません。
もちろん、表現するうえで、どうしても譲れない部分もあるでしょうが、
師や先輩のアドバイスを実行に移して吟味する事は、決して損にはならないはず。
むしろ他人の考えを知ることで、視野が広くなります。
これは私の経験上、断言できます。

私は師や仲間に恵まれて本当に幸せだと思っています。
そして師への恩返しは、師が私に与えてくれた事を今度が私が後輩に伝える事だと
思うようになりました。

師弟関係って、ちょっと古臭いと感じる方もいるでしょうが、いいものですよ。


字のもつ力

朝晩、ぐっと冷え込んできましたね。
北海道育ちの私も、東京の冬は寒くて。。。

風邪は徐々に回復してきていますが、いつもより手こずっています。
お陰で、色々な栄養ドリンクを日替りで飲んでいるので、
栄養ドリンクにはちょっと詳しくなったかも。

こんな時に思うのが、やっぱり健康が第一ということ。
何をするにも健康な体と心があっての事だと実感します。
普段、あんまり運動もしないから、体力そのものも落ちているんだろうな。
風邪が治ったら、真面目に基礎体力アップのために何か始めなきゃ。

まあ、こんな状態ですが、書道は屋内でできますので、
大きな作品じゃなく(大きな作品は運動そのもの)、半紙なら座って書けるので
臨書を普段とあまり変わらないペースで書いてます。

前回のブログで書いた「祭姪文稿」の臨書は終わり、今は「祭伯(さいはく)文稿」
を進めています。
「祭姪」の強烈な印象が未だに強く残っているので、今回はその祭姪文稿の
後半の部分を撮影したので紹介します。

saitetu2.jpg

文字そのものにもかなり乱れが出ていますし、書き直しや塗りつぶしもあり、
彼の感情と息遣いが伝わるようです。
「嗚呼、哀しいかな」というフレーズを何回か繰り返していて、書いていて
私まで胸を打たれ、切ない気持になってしまいました。

私はネガティブな言葉は題材にしないという一つの大きなポリシーを持ち
今のところそれを貫いています。
ネガティブな感情が浮かんだ時は、それを乗り越える為の言葉を書いてきました。
これは自分に言い聞かせ、励ます部分も大きいかな。

でもこれだけパワーが凝縮された作品からは、同様に大きなメッセージを感じ取れます。
むしろ直球でくるから、その力はより大きいような。
ピカソの「ゲルニカ」もそうです。あの作品を目にすると自然と涙が出てしまって、
どんな言葉も出てきません。

字の持つパワーって本当に大きいんだな、と改めて思った次第です。
字はまさにその時のその人そのものです。
私も今まで以上に自分の字には責任をもたなければ・・・










先人から学ぶ

連休が終わりますね、というか終わりました、ですね。

今回の風邪は案外、しつこくて、かなり苦戦しています。
喉と咳が辛くて、寝ていても咳きこんでくるので熟睡できず、
せっかくの連休も体調不良で、充実感を感じないまま終わってしまいました。

書道の方はといえば、先月末から顔真卿の祭姪(さいてつ)文稿の臨書を
手がけていて、もう終わるところです。
saitetsu.jpg

この前の「争座位分稿」からすっかり顔真卿にハマり、楽しく臨書しています。
でも祭姪文稿の内容は楽しいどころじゃなく、悲しく辛いものなんですよ。
分かり易くいえば、惨殺された甥に捧げる祭文なんです。
だから、当然ですが、字には彼の怒り、悲しみがそのまま表れていて、
後半はかなり乱れています。
でも、書道を勉強する者からみると、その人間味溢れる書きぶりに虜になります。

しかし、思うんですが、古今東西、いつの時代にも人と人との争いがあって、
多くの人が悲しみ、怒り、苦しんできているのに、、、
傷付け合う事がない時代はこれからも望めないんでしょうか?
因みに顔真卿がこの「祭姪文稿」を書いたのは758年ごろ。
それから今までどれだけの人が怒り、悲しんでいるんでしょうね。

今だって世界中の負のエネルギーを正(平和)へのエネルギーに変えれば、
だいぶ世の中が変わると思うのですが。






秋なので芸術三昧

気がつけば11月、すっかり秋真っただ中。
ついこの前までの暑さがちょっと懐かしいです。
朝晩が結構涼しくなり、この連休、私はしっかり風邪をひきました。
でものど飴と風邪薬とドリンク剤を駆使して、連休も動き回ってます。

昨日はサントリー美術館で「巨匠ピカソ 魂のポートレート」展に
行ってきましたが、とても堪能できました。
絵を見るのは大好きですが、その中でもピカソは最も好きな画家の一人です。
言葉では語り尽くせないので、これ以上書きませんが、やはり天才ですね。
凄まじいエネルギーを一杯受けてきました。

この「巨匠ピカソ」展はサントリー美術館と新国立美術館の二会場で同時開催中ですが
サントリー美術館が自画像をテーマに、新国立美術館が愛をテーマに構成されています。
新国立美術館の方は後日のお楽しみです。

何だか今日は書道よりも絵画の内容が多くなりそうですが、
書道ネタもちょこっとありますので、ピカソに関連ないですが、このまま突っ走ります。

先日、確か6月頃に修理に出していた筆が修理が終わり、戻ってきました。
fude1.jpg

この筆は広島の熊野にある筆屋さんから買い求めたものです。
毛の質の割にはリーズナブルなお値段だったので、迷わず買った一本だったのですが、
毛の縛りが甘かったらしく、使っているうちにどんどん毛が抜けてきたので、
相談したところ、「修理させてほしい」とのお返事でしたので、そのままお願いしたのでした。
私も修理に出していた事を忘れたいた先日に戻ってきた次第です。
残念ながら、まだ修理後の書き心地は試していないのですが、職人も相当、入念に
作業されたでしょうから、多分、大丈夫でしょう。
良い筆は、職人も責任を持ってアフターケアしてくれますので、長持ちしますよ。

この筆には軸に名前を彫ってもらっています。
fude2.jpg

写真がボケてますが「美帆愛玩」と彫られています。
写真では分かりにくいですが、毛の長さが8センチぐらいありますので大きな作品用です。

筆が戻ってきたら、やっぱり書きたくなるんですよね。
せっかくだから、何か大きな作品、書いてみようかな。

ま、その前に風邪を完治せねば。


プロフィール

書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住

美帆

Author:美帆
書道家(書道師範)、東京在住。あおい書道教室を主宰、大人から子供までを指導。作品制作においては、国内に限らず海外へも活躍の幅を広げ、多方面で活動中。

毎週月曜日夜間クラス(場所:新橋、成人対象)、隔週火曜日午後クラス(場所:高島平)の生徒募集中です。
レッスンの詳細はホームページ
(https://www.miho-ismt.com)をご覧ください。
お問い合わせはホームページ、または本ブログのメールフォームからお願いします。

出張指導にも応じています。プライベート、グループ(企業・団体への出張可)でのレッスンなど初心者から師範取得まで柔軟に対応いたします(級、段の取得可能)。

いまさら聞けない筆使いの基本、臨書の学習方法、創作の基本、理論などに特化した経験者向けの指導も可能です。既に他の教室で習っているものの行き詰まりを感じている方、伸び悩んでいると感じている方、私をセカンドオピニオンとしてお気軽にご相談ください。

作品制作、看板文字、ロゴデザイン制作なども承っております。お気軽にメールフォームよりお問い合わせください。

(注)プライベートレッスンについては、女性限定とさせていただいております。

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