2009/08/03
私の勲章
何がって、それは私の筆ダコ。右手の中指の第一関節のところで育っています。書道家なんだから、毎日何時間も筆を持っているんだから、多分、生涯消える事はないであろう筆ダコ。愛着があります。
数年前から、この右手の中指だけは、なぜか自然と爪の甘皮が剥けてしまうんだけれど、きっとこの愛おしいタコのせいではないかと思っています。私は、もともと筆圧が強いのに、書道をやっているので、タコのあたりにはかなりの負担がかかっているんでしょう。
最近は、気が向くと半日ぐらい書いている事もあり、昨日もそろそろ止めようかと思った時には筆ダコは赤く腫れて痛むし、時間は朝になっているしで、ついさっきまで真剣に書いていたのに、急に猛烈な睡魔に襲われ、とにかく筆だけ洗って倒れこむように寝ていました。
よく、「書道だと常に腕を浮かせなくてはいけないので、腕が疲れませんか」と聞かれますが、腕は全く疲れません、というかすっかり慣れています。疲れは腕ではなく筆ダコに出てきます。重い筆や軸が細い筆だと、かなりの負荷がかかり、気がつくと赤く腫れてくるんです。
考えてみれば、私が筆を持つ時、常に一緒になって頑張ってくれている筆ダコだもの、戦友のようなものかな。ちょっと格好悪いけれど、私にとっては勲章です。


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