2012/07/09
「止まること」の大切さ
7月に入り、早いもので今年ももう後半です。どうしてこうも時の流れが年々早くなるのでしょうか・・・暫くブログの更新が滞ってしまいました。特に忙しかった訳でもないのですが、何となくメッセージを発信する事が億劫気味だったんです。
実はここ数カ月、少し先の事を考えては煮詰まって何をしていてもスッキリしない状況が続いていました。今現在の状況には満足しているものの、このまま進んでいくと2~3年後には絶対に行き詰る、大きな壁にぶち当たるだろうと確かな予測が頭の中にずっとあり、それを回避すべく、今から準備しておこう、行動できる事は行動しようとあれこれ考えているのに、大切な一歩をどのように踏み出せばいいのか分からず、苦しい状況じゃないのに一人で勝手に苦しい状態にしていたようなものでした。
その2~3年後にぶち当たる壁とは・・・芸術という分野を一人で続けていく事の限界、書道という世界の限界といえばいいでしょうか。よく日本は芸術を育てない国だと言われますし、その通りだと感じています。でもそれを理由に仕事が思うように出来ないなんて言い訳にしかすぎません。また特に指導を通して、世の中の色々な「ひずみ」を感じ、それをどうにかしたい、芸術の分野で貢献できるのではないか?という思いも強くなりました。
一人で考えて答えが出なければ、他から刺激を受けてみようと思い、最近はなるべく人に会い、色々と会話していました。その場で答えが出なくともよい刺激やヒントを頂けたり、何より有難いのは会話していく中で頭の中が整理される事でした。
残念ながら未だ明確な答えは出ていないのですが、お陰様で暫く私の頭の中にあったモヤモヤとした思いはだいぶ整理され、前向きになってきました。そして予想外の収穫は、私と同じような事を考えている人が沢山いるという事が分かった事です。
個人も企業も国も「成熟期」に入ると勢いが衰え、停滞気味になりがちです。これは自然の流れですが、この停滞期を脱却するための一つには「協業=コラボレーション」があると考えています。これまでにない繋がりから新しいものが生まれ、活性化してゆく。そして芸術はどんな分野とも繋がる事ができ、人や企業や国を幸せに豊かにし、時には国境も超えられる万国共通の言語でもある。
個人をもっと成長させてゆくためのコラボレーション、書道をはじめ日本文化を活性化してゆくためのコラボレーション、地域や企業、国をもっと豊かにしてゆくためのコラボレーション、世代をつなげるコラボレーション・・・考えるとやりたい事は膨らむ一方です。
勿論、書道家として拘りたい部分は絶対に妥協したくありませんから、これまで通り日々の修業は怠ることなく続けていくつもりです。また分かりにくい書道という世界をわかりやすく伝える努力もしなければなりませんが、世間に媚を売るような作品を書くつもりは毛頭ありません。自分が大切にしたいものそのままに、少し視野を広げる努力をしてみたいと思っています。
あれこれと考え悩んだ結果として、今は次回の個展を早く決定したいと思っています。画廊が減りつつある中、場所の選定にかなり手間取っていますが、場所はとても大切な要素なので、色々な可能性を検討しながら決めていきたいと思っています。
傍から見たら一人で勝手に煮詰まって悩んで滑稽に思われるかもしれませんが、自分に足りないものを再確認するきっかけになり、そして実際に人と会い会話を重ねる事の大切さを再認識することとなり、時には止まってみるものも良いものだと思えるようになりました。
今回の収穫は、
① 自分が出来る事をしっかり丁寧にこなす。
② 色々な人や事に興味を持つ。
③ ブログやSNSもいいけれど現実世界でのコミュニケーションを大切にする。
④ 立ち止まる事を恐れない。
ということでしょうか。
という訳でやっとブログの更新ができた訳です。
今年の後半はしっかり頑張ります。レッスンの内容のパワーアップも検討中です。暫く立ち止ったお陰で力も湧いてきた感じです。きっと「これだ!」という答えは、然るべき時に見つかるのでしょう。今はまだその時期ではないんですね・・・


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