2013/05/27
ログオフ、のち創作
良いお天気が続いています。体も軽いし、行動的になります。この先の鬱陶しい梅雨や重苦しい湿度を帯びた東京の夏を思うと、今を大切に、軽やかに過ごしたいものです。ここ数日、意識的にパソコンやスマートフォンから遠ざかって生活しています(決して持たない、アクセスしないという極端なものではないです)。これまでは電車に乗っても、カフェに入っても、理由もなくとりあえずスマートフォンを覗く、という生活でしたが、その時間は読書の時間に戻りました。
当然の如く読書量は増え、それに伴い想像力が膨らみ、内省する時間も増えます。自己対話が増え、深まる事で創作へも良い影響が出ていると感じますし、何より心の中にザワザワとした雑音が入りづらくなり集中力がアップしました。気持ちの浮き沈みも少なく、自分らしく心地よく過ごせている事を実感しています。
実はこの数ヶ月、集中力が低下しているとずっと感じていました。今まではちょっと自慢できる程の集中力を持っていると自負していたのですが、最近は何をしていても今までのような集中力が続かず、発想力や瞬発力もいま一つで、創作に必要な条件が何故か足並み揃えて低下していると感じていました。人間ですから、確実に年を重ねますし、肉体や精神力も自ずと低下するのは自然な事ですが、ここ数ヶ月の私の状態は、「自然に」ではなく「ぱったりと」という感じで、自分でも少し気持ち悪い感じで過ごしていました。
どうにかして取り戻したいという思いから、集中しやすい環境を整える事を考え、不要な物は切り離す事にし、最初に書いたように、パソコンやスマートフォンとの距離を思い切って取るようしたのですが、その結果は自分でもびっくりするほど効果絶大でした。何度も言いますが、決してパソコン、スマートフォンに触れない訳ではありません。仕事に必要なやり取りはほぼメールですし、パソコンは様々な事務処理には必要です。ただプライベート時間にはしっかり切り離すようにしただけです。ダラダラと時間を過ごしがちなSNSサイトへのアクセスも思い切って数日に一度程度にしました。
ただでさえ情報過多な現代、自分からアクセスする方法はいくらでもあるのに、フィルタリングをかけずに毎日、脳みそへ情報を流し込む事は、かなりのストレスになっているのではないかと思います。きっとここ数ヶ月の私は、あらゆる情報が一方的に入ってきて、脳が疲れきってしまい、頑張るべきところで力を発揮できなかったのではないかと思っています。ツールは正しく操ってこそ便利なものであって、間違った使い方をすれば怪我もするものです。
ただ振り返ってみればほんの少し前の生活をしているだけ、決して不便ではありません。現状でも十分に便利過ぎる状態です。
なかには器用に脳のスイッチを切り替えられる人もいるでしょうから、全面的にパソコンやスマートフォンを否定はしません。人それぞれの距離があるのだと思います。集中力が持続しなかったり、今まで出来ていた事が上手くいかなくなったり、気持ちが落ち着かない状態が続いたら、オフの時間は電子機器からログオフして、内省の時間を多めに取る事、とても大切だと実感しました。ということで、この一週間はいくらでも書ける、と感じながら書いていました。ペン字レッスン用のテキストの改訂作業も予定よりも早いスピードで進んでいますし、大好きな音楽も読書も充実していました。

写真は気持ちが良くて、決して暇があったわけではないのですが、気持ちに任せて王義之の「蘭亭叙(定武本)」の全文臨書を原寸大でしてみたものです。反省点だらけですが、全臨は気持ち良いです。
暫く今の状態を続けて行こうと思っています。


スポンサーサイト