2013/08/25
選択肢を持つ
早いもので8月も下旬、少し太陽のエネルギーも弱まったかなと感じるようになりました。夏の疲れが出てくる頃ですが、健康的に過ごしたいものです。個展まで3ヶ月となりました。まだ3ヶ月あるのですが、書道は表装作業を表具屋さんにお願いしなければならず、その表装作業に約1ヶ月かかるので、私が創作に取り組めるのはあと一ヶ月半程度となりました。
今回は過去に比べると淡々と創作を続けてきたのですが、ここに来て焦りとプレッシャーに悩まされています。でもどうしてもこの苦しみと対峙しなければならず、自分で乗り切るしかないので、色々な精神状態の自分と上手く付き合うしかありません。熟睡できず、胃痛に悩まされていますが、「これで正常なんだ」と言い聞かせ、気分転換しつつ最後の追い込み作業の真っ只中にいます。
こんな状態なので、やる気はあるのに体力がついてこない日もあるし、その逆もあります。また精神面も肉体面も良い状態なのに、書いても書いても納得できない時もあります。自分の技量はすぐに補えないけれど、道具を変えてみたらどうか、それとも構成が良くないだろうか、、、なるべく視野を狭めないないように心がけながら何に問題があるのか、打開策は何か、本当にあれこれ考えます。とにかく忍耐あるのみで、、、まさに修業です。
解決策、という程のものではないのですが、私は常に複数の作品を同時進行するようにしています。もうずっと前、創作し始めた頃に師匠が何度もアドバイスしてくれた事です。その頃は書道の世界の右も左もわからなかったので、言われるままに、一点しか出品しない時でも常に複数の作品を書き、その中から一番良いものを展覧会に出品していました。
一つに絞るという事は、自分の進む道が一本しかないという事。一瞬、迷いなく明瞭で進みやすく感じるかもしれませんが、それが自分の首を絞める事は、仕事においても学業においても同様だと思います。目の前の道しかなければ自ずと視野は狭くなり、他からの影響を受けづらくなり、一度つまずくと悪循環に陥りがちですが、選択肢があれば、その時の気分や体調に合わせて、取り組むものを選べます。特に長期にわたる場合には、最初から道を絞らず、色々な道を模索しながら、いよいよラストスパートに差し掛かった時に一気に畳み掛けるように仕上げた方が良い結果が出ます。全ての可能性は最後まで自分の手の中に持っているべきなのです。「急がば回れ」ではないですが、無駄と思えても常に幾つか選択肢をもつ事が、新しい緊張感と試みを生み、結果として早く、そして効果的に目的地に到達できるとこれまでの創作活動で実感しています。
そんな私はあと一ヶ月半で5作品を仕上げなければならない状況です。一ヶ月半という期間限定だから頑張れる緊張感でもあります。苦しいけれど、この苦しみを楽しみながら、悔いのないようにあと少し頑張ります。
先日、ベランダに鳩がやってきました。平和の象徴の鳩、きっと何か良い事を運んでくれたんだろうと嬉しくなってパチリ。鳩はあっという間に居なくなってしまいましたが、これは良い兆し!にちがいない。



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