2014/08/27
中国旅行記 ~その1~
8月も後半、暑さもだいぶ和らぎましたが、各地の災害の状況は決して穏やかではありませんね。さて、報告が遅れましたが、無事に9日間の中国旅行から帰ってきました。予想はしていましたが、やはりハプニングありの旅でしたが、とても思い出深いものとなりました。本当に行って良かった!
少しずつゆっくりになると思いますが、今回の旅行の内容をご紹介していきたいと思います。
今回の旅行の最大の目的は「北魏の書を見る」です。北魏の書も色々ありますが、やはり代表格の二つである鄭道昭と龍門を是非見たいと思い立ち、今回の旅行を計画しました。・・・という事で、今回は鄭道昭の書を中心に書きます。
鄭道昭の字を見るには山東省に行かなければなりません。そして鄭道昭の字が一番多くあるのが莱州市にある雲峰山なので、雲峰山だけは外せません。莱州は青島からも煙台からもだいたい車で2時間ほど。どちらの街を拠点にするか悩みましたが、以後の移動を考え青島に宿泊し、この日はハイヤーを一日チャーターして莱州まで日帰りで雲峰山と太基山に行ってきました。8:30にホテル出発し、まずは雲峰山へ。高速道路を利用して、道中はスイスイでした。黒塗りのハイヤーの乗り心地の良さに私はウトウト気味で、ハイヤーの快適さは言う事ありませんでした。
約2時間で無事に雲峰山に到着。早速、登山?です。標高約300メートルほどですが、勾配がかなりキツクて、何度も休みながら山頂へ。山頂付近は岩だらけで、一歩踏み外したらただ事では済まないという恐怖感も感じましたが、山頂からの眺めは美しかったです。山頂までの間に鄭羲下碑、論経書詩、題字があるので、それらを見ながら、撮影しながら進んでいきました。

メインとなる鄭羲下碑も論経書詩も建物の中にあります。鄭羲下碑はその建物の中にさえ入れません。建物の窓の格子の隙間から覗くだけです。写真はズームを最大にして撮影してきました。出発前に師匠から間近には見れないはずだとアドバイス頂いていたので「やっぱりね」と諦めつつ、石の管理の為には致し方ないと受け止めます。建物の外に原寸大の拓本の印刷をパネルにしたものが設置されていました。


論経書詩は建物の中には入れますが、吹き抜けの二階から眺める状態です。


道中のあちこちにある題字。最近は題字の雄大さがとても好きで、臨書したり、創作のネタにしています。一番好きな「右闕題字」を見た時の感動はひとしおでした。ただとても険しい場所にあるので、岩に這いつくばって辿り着き、何とか撮影してきましたが、足腰の弱い人には絶対に登れない険しい場所にあります。


山頂に着き、一休みして下山。下山途中にも題字を見れます。




登山は往復で約一時間半ほどでしょうか。待っていたハイヤーに乗り太基山へ移動。太基山はもともと道教の修業の山だったのですが、最近、山全体をリゾート開発しているようで、アスレチックがあったり、ハイキングコースがあったりで、現実はちょっとイメージからかけ離れていました。雰囲気は雲峰山の方が良かったです。太基山も往復だいたい一時間半ほどですが、私は全部見て回った訳ではないので、全部見て回ったらもっとかかるでしょうね。



ちょっと駆け足でしたが、雲峰山と太基山を見て青島へ戻り、そのまま夜の飛行機で鄭州へ移動しました。前日に日本を発ち北京経由で青島へ入り、そして翌日には日帰りで莱州へ行き二つの山を登り、その足でまた飛行機で鄭州という旅程でしたから、かなりの疲労を覚悟していましたが、思っていたよりも体力が持ち、旅のスタートは良い状態でした。


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