2015/07/28
上手くいかない時は広い視野で
今週で7月も終わり、早いものですね。暑さは一段と厳しくなってきました。冬には夏が恋しく、夏には冬が懐かしく、、、人間って勝手だなと思うものの、この暑さは参りますね。室内での熱中症の話もあちこちで聞きます。この時期は念には念を入れて体調管理を行いたいものですね。昨日と今日は社会人対象のレッスンでしたが、自分でも嬉しくなるぐらいの濃い内容のレッスンになりました。たまたま通常よりも参加人数が少なく、一人一人にゆっくり時間を割いてご指導する事が出来たということもあり、双方とも充実した時間となりました。
成長のスピードは個人差があるものの、練習を重ねれば絶対に、そう「絶対に!!」もれなく上達します。頑張る人にこそ上手になってほしいので、ひたむきに頑張る人を私は放っておけません。ついつい熱くなり自分でもやり過ぎなぐらいの熱血指導になってしまう事もありますが、それはもっと上手になってほしいから、もっと好きになってほしいからという一心からです。
ただ成長スピードは一律ではありません。10人いたら10通りです。練習したら、その分だけすぐに身に付けられる人、なかなか身に付かず、でも腐らずに頑張っていたらある時、急にスイスイと書けるようになる人、最初はいいスピードで進んでいたのに、あるときから停滞してしまう人もいます。ですから特に初心者や新しい書法を学び始めた段階の人には、他人と比較せずに自分を信じるようにとアドバイスしています。とにかく自分を信じ、頑張るのみ。そして迷ったり、解からなくなったら迷わず先生にアドバイスを仰いでほしいです。仲間同士で教え合うことも良い勉強になりますが、教え役になる人のレベルが肝心です。たまに間違った事を教えている事もあるので(当人は間違いに気づいていない)、やはり先生からの直接指導が最も効果的です。
そこで、なかなか思うように上達しないと悩んでいる方にアドバイスいたします。先生に添削して頂いている時、お手本を書いて頂いている時など、何に注目していますか?先生が書いている姿の全てに注目して欲しいのですが、なかなか上達しな人は「字」ばかりを見ています。先生の構えの姿勢、筆のどの位置を持ち、筆管の角度はどうか?力の入れ具合、手首や腕の使い方、スピードの変化、筆の筆圧の変化(上下運動)、臨書なら手本を見る頻度やタイミングなど、ありとあらゆる観点を観察し、何が自分と異なるか見つけながら見てみてください。私の生徒さんの一人は、添削時に私の隣で私の手の動きを実際に真似し、空中で字を書いています。この人は流石に筆使いの習得は早いものです。上手くいっていない時ほど、視野は狭くなりがちです。少し引いてみて、全体を見てみると、以外と早く解決するかもしれません。
私自信の勉強はというと、ここ数か月は隷書の学習に充て、乙瑛碑、張遷碑、礼器碑、木簡の臨書(それぞれ全臨を数回)を繰り返しつつ、臨書から倣書、そして隷書での創作も同時進行しています。お気づきの人も多いでしょうが、方筆の隷書ばかりです。以前より礼器碑が上手くなったかな、と感じられるようになりました。私もまだまだ進化していかなければなりません。私も師匠の前では一人の生徒です、足りないものだらけです。
楽しみながらゆっくり一段一段、一緒に登っていきましょう。


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