2016/10/21
ひとやすみ
心地よい日が続いております。先日は夏のような日差しでしたが、やはり朝晩は一気に冷えてきましたね。気を抜くとすぐに風邪をひいたり、体調を崩すこの時期は、いつも以上に着るものや食事に気を配っています。今年もそろそろ来年の手帳を買わなければならない時期。そうですよね、10月も下旬です。来年の個展の準備もあと6カ月ぐらいしかなくなりました。順調、というか予定通りの進捗ですが、振り返るとあっという間すぎて、少し焦りもあります。全体の内容や今後の創作の詰めの段階で何を足すか、、、頭の中では漠然とは考えていますが、時間がもう少し欲しい。。。
個展の準備となると、だいたい常に4作品を同時進行するのが私のペースです。4つが全て同じように進むはずはないので、割と早く仕上がるもの、半年以上もかかるもの、色々ですが一つ仕上がったら新しい作品に取り掛かり、空き時間に次の作品の構想を練り、良いアイデアはノートにスケッチしています。
今もやはり4つの作品をぐるぐると、その日の気分に合わせて進めていますが、以外に苦労している作品があります。書く前は、割と悩まずに書けるんじゃないかと高を括っていて、大いに反省しているのですが。
それは臨書作品です。書道を学ばれている方ならご存じでしょう、藤原佐理の「恩命帖」です。佐理は以前から好きですが、どちらかというと臨書をしっかりする対象というよりも、鑑賞して自分との違いを感じる対象です。あの自由奔放な書きぶり、大胆でありながら緻密な筆使いをところどころで見せる、天性のものを感じます。前々回の個展では「離洛帖」の臨書を展示したので、今回は「恩命帖」を選びました。
もう一つ、恩命帖を選んだ理由は、私が書かなそうな世界だからです。私の作品を何度かご覧頂いている方に、少し意表を突いたものもたまには書いてみたいという、ちょっと遊び心も働き、「いえいえ、私もたまにはこんなのも書くんですよ(書けるんですよ)」、というメッセージになるかと思ったんです。
まずは半紙できっちりとした臨書、そして条幅へ。ここまでは問題なし。しかしここからの展開に詰まります。私なりの味付けをどのように加えていくか、私しか書けない恩命帖とはどのような姿か、、、色々工夫していますが、やる事なす事、残念な結果になり、今は一時停止状態です。大きくしてみると冗長になり締まりがなく、雑な感じになるし、小さくすれば、ただの臨書になってしまいます。

こんな時は離れてしまうのが一番。一旦、その作品の創作の手を止めて他の作品を書き、全く違う臨書をしたり、人の作品を見ている中で回答が見つかるものですから。そんな意味でも、一つの作品に集中するのはあまり効果的ではないんです。作品自体が影響し合う状況で創作していくと、ある作品で使ったアイデア(技法、道具など)を、他の作品で応用していくことができて、自分の経験値がより深くなります。
とはいえ、こんな状況になると焦るし、他の事になかなか目が向かないんですが、これも人生。書道はまさに終わらない修業。悩み過ぎては脳みそも硬直します。せっかくの秋を楽しみながら、答が出てくるのを待ちたいと思います。
********************************************************************
レッスンや作品制作、パフォーマンス等のお問い合わせはこのブログのメールフォーム(プロフィールの下にあります)、またはコメントからお願いします。
もしくは
・「教えるのが上手な先生.com」(「音楽・芸術」分野に登録)
・「LESSSON(レッソン)」(レッスン全般について)
・「LESSSON(レッソン)」(作品制作、パフォーマンスなどについて)
からでも受け付けております。
些細な事でもお気軽にお問い合わせ下さい。
********************************************************************


スポンサーサイト