2020/09/28
墨を磨り墨の香りを知る
9月も後半になり、すっかり秋に様変わり。ついこの間までは猛暑で外出も大変だったのに、今は朝晩は羽織るものが必要になり、もう少しゆっくりと秋に進んでくれてもいいのにと思ってしまいます。以前、墨を磨る事について投稿しましたが、今でも極力固形墨を磨って、墨を知るようにしています。墨液と固形墨の違いは沢山ありますが、直感的に誰でもわかる事は「香り」の違いでしょう。
「墨の香りが好きです」と言われる方はとても多く、私も良く耳にします。ではこの墨の香りの源、知っていますか。
墨は煤(スス)と膠(にかわ)、そして香料で作られています。つまり墨の香りはお香です。墨の製造工程で膠が臭い、その臭い消しでお香を混ぜるのです。だから膠を使わない墨液の臭いはきっと人工香料、若しくは防腐剤のにおい。ちょっと失礼な言い方になってしまいますが、子供たちが使う100円ショップ等で買える墨汁は薬品っぽい匂いがしますよね。
固形墨の香りは墨汁とは全く違います。香りの質と深さがまるで違うのです。一種のアロマテラピーです。写経で心が落ち着くのも墨の香りの影響があると思います。
最近、頻繁に固形墨を磨っていて、少しでも多くの人に墨を磨って本当の墨の香りを知ってほしいと感じるようになってきました。既に書道をしている人だけでなく、むしろ書道に興味がない人、馴染みが無い人に知ってほしいと思っているのですが、そのような人は、ほぼ硯と固形墨を自宅に常備していません。
そこで、、、通常のレッスンとは異なり、ゆっくりと墨を磨り、書きたいものを自由に書き、瞑想に近い心地よさを書道から感じる、そんな体験の提供を漠然と考えています。
字の上手い下手は二の次で、会話も必要最低限にした静かな空間で自分と向き合い、落ち着きを取り戻す時間。コロナ禍の今、求められる時間だと思います。墨を磨る事、墨の香りを感じる事が目的なのでオンラインではなく、少人数や個人対応の対面レッスンで。
まだ具体的にレッスン内容が固まっている状態ではないので、アイデアだけで形にならないかもしれませんが、正式に生徒さんを募集できる状況になった暁にはまたご案内いたします。
静寂な中で墨を磨り墨の香りを知る体験、ご興味ある方いらっしゃいましたら是非ともコメントやご連絡くださいませ。

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