2010/09/19
日常の中の立ち止り
急に日も短くなり、都内でも虫の音が聞こえ、秋が一歩一歩と深まるのを感じます。夏の情熱が覚め、秋は静かに、少し情緒的になりますね。四季の中で一番好きな秋なのに、やはり夏の終わりは少し寂しさを感じます。先週の水曜日は父の法事の為、実家に帰り、一泊してすぐに東京に戻ってきました。個展前の一番忙しい中、レッスンを休みにし、丸一日、筆を持てなかったのですが、法事で久しぶりに家族と親戚に会え良い時間でした。実はこのところ、無性に亡くなった父に会いたいと思う事が多く、自分でも自分のこの感情をどうしたものかと思っていました。でもお寺で法要を済ませ、和やかに会食していると、だんだん自分の気持ちが静かに落ち着いていくのを感じました。確かに父の魂が寄り添ってくれているのを感じ、安らぎに包まれた感じです。
気持ちが落ち着くと、創作していくのも冷静に自分と向き合え、忙しくても法事に出席して良かったと思っています。今、私が苦手としている漢字仮名交じりの作品に取り組んでいますが、気持ちがスッキリとしているせいか、焦りがなく、楽しく、苦しみも経験と思える余裕が出てきました。
父が、忙しい毎日の中でも立ち止って自分を見つめ直すきっかけを与えてくれたと思っています。父はやっぱりいつまでも、そしてどこに居ても父、苦しい時に確かに導いてくれる有難い存在なんだと感謝です。
とはいえ、苦手なものを最後に手がけるという段取りの悪さ、まだまだ修行が足りないです、私。


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