2009/08/23
刺激
昨日は師匠の属する会の書展である「慶山会書道展」を友人と一緒に見てきました。毎年、この時期に開催して、いつも拝見するのを楽しみにしています。三年前から師匠はかなり大型の作品を手がけるようになり、今年もきっと期待を裏切らない素晴らしい作品を出品されているんだろうと、楽しみに出かけました。
本当に素晴らしかった!感動しました。素敵な作品でした。

写真では伝わらないんだけれど、本当に大きい作品です。紙の大きさが130cm×370cmですよ。表装を含めた大きさとなると横は4m超えるでしょうね。「公孫樹・鼓草」と書いてあります。
下全体の余白、左右に分けた構図が素敵です。そして落款印の位置が絶妙。写真では分かりにくいですが、「公孫樹」と「鼓草」の間に印を押してあります。表装も粋なデザインですね。さすが・・・
作品の前に立つと、吸い込まれそうな、又は作品がこちらに飛び込んでくるような感覚になりました。
ゆっくり会場を拝見してから、友人と楽しくお茶をして帰宅したのですが、独りになるとどうも落ち着かない。あんな素晴らしい作品を見た後、自分が今、手がけている作品を考えると、どう見ても平凡だし、パワーも感じない。自分がこれまでやってきた事は否定しないけれど、今後はこのままで大丈夫だろうかと不安になり、同時に焦ってきました。
頭では一生、修行の世界だと分かっているし、日々、書き続けている者には敵わない事も知っています。でも、やっぱり自分の実力というものを客観的に見ると、自身を書道家と名乗っていいものか。
妙に疲れてきて、昨夜は一枚も書く気力もなく、すごくネガティブな気持ちで一杯でした。でもね、書道はやめられない、どんなに下手でもやっぱり書くしかないんだって思えました。むしろ良い刺激を受け、自分の今のポジションを確認できたことは良い事だと思っています。
良い刺激って、始めは衝撃的で時には衝撃の大きさに落ち込む事もあるけれど、結果として道筋を示してくれるものなのね。お陰様で、今までやったことのないスタイルの構想が浮かんできましたよ。
私には良い刺激を与えてくださる師匠が居る、本当に有り難いと思っています。
私もいつか、見てくださった方に感動を与えられるような作品を書きたい。
気持ちを切り替えて、また今日から書き続けるしかない道、一歩一歩、進んでいきますよ。


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